突然だが今日は嫌な予感がする。
「ボディーガードを雇うか」
私は全財産を使ってボディーガードを大量に雇った。
しばらくすると屈強な男たちがあいさつにやってきた。
「命に代えてもあなたを守ります」
これは心強い。
私が意気揚々と道を歩いていると犬が吠えてきた。
「この畜生め!」
ボディーガードの一人が犬を八つ裂きにした。
危険物だと判断したようだ。
しかしすぐに通報されてボディーガードの一人は逮捕されていった。
なんてことだ。
続いて歩いていると痛車が見えてきた。
「この痛車め!」
ボディーガードの一人が車を破壊した。
しかし車は炎上し爆発したため、ボディーガードの一人は帰らぬ人となった。
「まさか本当に命に代えるとは」
私は驚きつつも値段相応の働きに満足した。
そうこうしているうちに会社に着いた。
席に着くと課長が出てきて言った。
「君は今日も遅刻だね。いい加減君には失望したよ。死んでもらう」
言い終わると課長はチェンソーを取り出し襲い掛かってきた。
しかし私は余裕を崩さない。
何せボディーガードがいるのだ。
ところが私が後ろを振り向くとボディーガードたちは寝転んで休んでいた。
私が叱責すると彼らは言った。
「大袈裟ですね。課長のあれは優しさの裏返し。愛のムチですよ。そもそも会社で人を殺すはずがありません。私たちには分ります」
「なるほど」
完全に納得した私は落ち着き払って席に戻った。
そして課長のチェンソーに真っ二つにされ息を引き取ったのであった。